猛暑が消費活動を刺激し、株価が上昇する銘柄も
電力の安定供給の見通しがついても、依然として今年の夏は厳しい暑さとなることが予測される。いわゆる「サマーストック銘柄」の動向も押さえておこう。
サマーストックとは猛暑に関連するテーマ株のこと。気温が高い時期に売り上げを伸ばすという特徴を持ち、投資市場でも夏場に人気が高まる傾向にある。
たとえば記録的な暑さとなった今年の6月末、サマーストックの一銘柄であるキリンホールディングスは、自社のビール商品の販売数量が前週比で1割増となった。その他にも飲料や氷菓などを中心に、暑さに後押しされて売り上げが増加したメーカーは数多くある。
恩恵を受けるのは食品関連企業だけではない。日傘や制汗剤といった主に夏向けの商品の需要も急増している。
さらに、メーカーだけでなく、百貨店やコンビニ・ドラッグストアなどの小売業者の売上も増加している。日本経済新聞が報じたところによると、同じく2022年の6月末に、イオンリテールでは夏用寝具の売り上げが前年比の約1.7倍に増加した。
厳しい暑さが予測される今年の夏は、猛暑になると株価の上昇に期待ができるサマーストックの動きをチェックしておきたい。ただし、あまりにも暑さが厳しいと外出を控える人が増加し、逆に消費活動が低迷する可能性も考えられる。その場合には期待したほど株価の上昇が見込めなくなることが考えられるので注意が必要だ。