2019年に関税撤廃! ワインが安く飲めるように!

2019年2月、ワイン好きにはうれしいニュースが飛び込んできました。EUと日本で締結されたEPA(※)が発効し、ワインの関税が撤廃されたのです。

※EPA:Economic Partnership Agreement(経済連携協定)。特定の地域間で関税や規制を緩和する取り決め

関税とは輸入品にかけられる税金で、国内産業の保護などを目的に課税します。安い外国製品が大量に輸入されると国内の事業者が打撃を受け、国内の雇用や景気に悪影響が出てしまうかもしれません。そこで関税をかけると輸入業者はコストが増えるため関税分を販売価格に転嫁します。結果的に外国製品の値段が上がり、国産品とバランスが取れるという仕組みです。

イタリアワインにはそれまで平均15%の関税がかけられていましたが、EPAで撤廃されました。これにより私たちは安く輸入ワインを楽しめるようになったのです。

ちなみにイタリアは日本のワイン輸入国ランキングでは3番目にあたり、1位はチリが占めています。

【日本のボトルワイン輸入国シェア(2020年)】
1.チリ:30.0%
2.フランス:27.6%
3.イタリア:17.3%
4.スペイン:11.4%
5.アメリカ:3.9%
6.オーストラリア:3.7%

参考)日本のボトルワイン輸入総量:1億6391万リットル(2020年)
出所:東京税関 ボトルワインの輸入

実はチリも日本とEPAを締結しており、2019年4月にワインの関税が撤廃されました。EU加盟国のスペインもイタリアと同時期にワインの関税がなくなり、オーストラリアも2021年4月にワインの関税が撤廃されました。5位のアメリカも2025年までにワインの関税が撤廃される予定です。今後はますますワインの選択肢が増えるかもしれませんね。