注目を集めるリバースモーゲージ
高齢者にとって、「住み慣れた自宅」は必ずしも(そのままの状態では)住みやすくない、ということは前半に紹介した通りです。しかし、リフォームや住み替えをするにはどうしてもお金が必要になります。
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そのニーズに着目した「リバースモーゲージ」という仕組みが数年前から注目されています。リバースモーゲージとは、所有している自宅を担保に資金を借り入れ、死亡したときに自宅を処分して借入金を返済する仕組みです。生存中は利息のみ支払い、自宅に住み続けることも可能です。特におひとりさまや、財産を相続させる子どもがいない人にとっては、生前に資産をより有効活用する方法として有力な選択肢の1つといえます。
民間の金融機関だけでなく社会福祉協議会も同じ仕組みのサービスを提供していますが、こちらは土地や建物は所有しているけれど現金収入が少ない場合に、生活資金として融資を行うことが目的となっており、貸付金額や対象となる世帯の所得に制限があります。
同性カップルへの対応
これまで、日本の社会におけるさまざまな仕組みは、法的な結婚をしている夫婦を前提としてきました。それによって、おひとりさまも苦労をしてきましたが、法的な結婚をしていないカップル、特に同性同士の場合は不自由な思いをする場面が多くありました。例えば、家族向けの住宅に入居できなかったり、パートナーの死後に財産分与を受けられなかったり、重大な医療処置を受けるときに意見を聞いてもらえないといったことです。