報酬体系のポイントはコミッション型か成果報酬型か?

FPの報酬体系は時間ベースの相談料が一般的だが、運用の代行も行うIFAのなかには、預かり資産や運用益の数%を報酬としているケースもある(成果報酬型)。

例えば、顧客の取引手数料からIFAヘ報酬が支払われる形式(コミッション型)だと、顧客に損失がでたとしてもIFAには利益が出ていることになる。顧客からすれば、手数料目的で買わされたのではと感じることがあるかもしれない。

成果報酬型であれば顧客の利益がそのままIFAの利益につながる。お互いが同じ目的を持っているため、より安心感を持って資産を預けられるはずだ。

IFAは米国では弁護士や医師と並ぶほどに地位が高いとされている。それだけ資産形成の問題は人生において重要であり、そのパートナーとしてIFAが有用というわけだ。

一方、国内で日本証券業協会に登録しているIFAの数は2021年12月末時点で法人所属、個人合わせて5141名。決して多いとはいえず、なかなか最適なパートナーと巡り会うことは難しいかもしれない。しかし、自助努力の重要性が広まりつつある昨今、徐々にIFAも増えていくはずだ。

もちろん投資商品の選び方やライフプランといった分野であれば、FPに頼ることもできる。効率的な資産形成には自身の目標を明確にし、適切な投資スタイルを選ぶのが重要だ。ある程度資産形成をこなしてきた“資産形成3年目”の人こそ現状の棚卸しを行い、必要に応じて専門家のアドバイスを受けたい。

 

文/笠木渉太(ペロンパワークス)