アクティブファンドかインデックスファンドか?
選択は過去実績に加えて現在および未来志向で
本稿をここまでお読みいただいた皆様は、ファンド選定や運用状況の確認に少なくとも手間や時間をかける用意がある方であると思います。筆者は、アクティブファンドはインデックスファンドに勝るとも劣らぬ魅力と可能性を有していると考えており、ファンド選定や運用状況の確認に手間や時間をかけていただく価値は十分にあると考えています。
その理由をご説明するために、ここからはアクティブファンドとインデックスファンドを3つの観点から比較していきます。
- (過去) これまでの運用成績
- (現在) 商品性
- (未来) それぞれが優位と思われる市場環境
様々なメディアでアクティブファンドvsインデックスファンドを論じられている方の多くは、これまでの運用成績を中心に議論されていると思います。しかしながら、運用成績はあくまで過去のものであり、今後も同様の結果となるとはかぎりません。また、多くの方の議論が株式ファンド、特に日本株ファンドに偏っている点もバランスを欠いていると考えます。
そこで、このコーナーにおけるアクティブファンドvsインデックスファンドでは、まず初めに株式のみならず債券やREITも視野に入れながら、両者の過去の運用成績の比較を行います。次に、現在の視点から、両者の商品性中でもコストや投資機会並びに投資手法の差とその結果として考えられる運用成果の差を確認します。最後に、未来を見据えてどのような市場環境ではどちらのタイプが優位な成績を挙げると考えられるかをご説明します。
次回は、1.(過去)これまでの運用成績 の視点で、アクティブファンドとインデックスファンドを比較します。