はじめに:ファンド選定の重要度の違いを認識する
・ファンド選びに積極的な方はアクティブファンド を。
・時間や手間をかけたくない方はインデックスファンドを。
アクティブファンドとインデックスファンドのどちらが良いのか・・・その結論を急ぐ前にご確認いただきたいことがあります。それは、両者の商品設計の違いによって、適していると考えられる投資家のタイプは限定されるという点です。これは、どのような環境下でも変わりません。
アクティブファンドは、運用目標(例:市場指数)を上回る成果をめざすために、投資対象(例:銘柄)を厳選して投資します。そのため運用者の投資判断の巧拙によって、投資成果には大きな差がつく可能性があります。また、運用にかかるコストもインデックスファンドよりは相対的に高くなります。したがって、良好な運用成績を挙げるためには、優れたファンドを厳選することが重要です。他の投資家よりも優れた運用成果を挙げるために、ファンド選定や運用状況の確認のためには必要な時間や手間やお金をかけてもよいと考える方あるいはファンド選定そのものを楽しみたいと考える方には、アクティブファンドの利用をご検討いただく価値があると考えます。
インデックスファンドは、運用力によるファンド間でのリターン較差は小さいため、コストの水準など最低限のポイントを確認いただくだけで優れたインデックスファンドを特定することは可能です(優れたインデックスファンドの選び方については別の機会にお話しします)。他の投資家並みの投資成果で満足なので、ファンド選定や運用状況の確認には手間と時間とお金をかけたくないと考える方にはインデックスファンドが適しているでしょう。
また、手間や時間はかけても良いが、ファンド選びをご自身で行う自信のない方にもインデックスファンドが適していると思われます。それでも他の投資家以上のリターンを目指すためにアクティブファンドに興味があるという方は、ファンド選びそのものを専門家に委託するサービス(ファンドラップ等)も検討の余地があるでしょう。
ただし、インデックスファンドでも、どの市場指数等に連動するものを選ぶかによって、運用成果は大きく左右されます。連動させる市場指数をどのように考えて選択するかについては、別の機会にご説明します。