70代、80代まで役立つ「投資への向き合い方」が身につく

講師
さらにもう1つ。
預貯金とiDeCoの違いに、iDeCoでは「老後のお金」だけでなく「投資の経験」も積み立てられることも挙げられます。

「人生100年時代」を生きていく上では、お金だけではなく、「投資の経験」を若いうちから積んでおくことも非常に大切です。
なぜなら、受け取る公的年金の金額の規模からみて、われわれ現役世代は70代や80代くらいまで投資に向き合っていく必要があるからです。リスク性資産との付き合い方は、失敗や成功体験を積み重ねていくことで身につくもの。年齢を重ねていきなり始めようと思っても、なかなかうまくいかない人も残念ながら多いのです。
若いうちからiDeCoで積み立てた「投資の経験」が、人生100年時代で投資に向き合い続けるための金融リテラシーになる、私はそんなふうに考えています。

参加者
最後はやっぱり人生100年ですか(苦笑)。でも、言われてみれば、おっしゃる通りですね。
まずはiDeCo、やってみますね!

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このように、iDeCoは投資というよりも「所得から貯蓄」への流れを作り、投資の経験も積み立てられる制度だと捉えると、自分ごととして考えやすくなると思います。参加者の方も「iDeCo、やってみます」と言ってくれていましたが、資産形成だけでない、iDeCoを始めるメリットが1つ加わったと感じていただけるのではないでしょうか。現役世代の皆さまには、100年続く人生に向けて、ぜひ、iDeCoで「投資の経験」を積み立てていただきたいですね。