適切なリバランスで収益性を向上

50代を迎えると、リタイア後を見据えて投資にも守りの姿勢が必要となることから、6割を相場下落時の損失を抑えるリスク軽減型の投資一任運用商品に、残りの4割は世界株式に投資するファンドに預け替えをしました。2020年3月のコロナショック下では、市場の暴落を受けて世界株式投信が大きく値下がりした反面、リスク軽減戦略が奏功して大きな影響を受けずにすみました。

ただ、これにより6:4としていた構成比率に変化が生じたため、投資一任運用商品の一部を売却し、安くなっていた世界株式投信を追加購入して資産構成割合を元に戻すリバランスを行っています。すると周知の通り、マーケットはあっという間に回復して世界株投信が大きく値上がりしため、再度リバランスをすることに。リバランスは高くなった商品の利益を確定し、安くなった商品を買う効果があり、結果としてわずか2カ月程度で1000万円以上の利益となりました。

たとえ長期投資といえども、ほったらかしはお勧めできません。特に近年のように相場の変動幅が大きい状況下では、今回のように適切なリバランスが利益につながる局面が増えています。言葉にすれば簡単ですが、実際は上がっているものを売って急落している対象を買うことになるので、理屈は分かっていても怖くて実行できない人が大半です。こうした場面こそ、IFAが力になれる局面のひとつだと考えています。