値動きに慣れたら…ポイント投資の活用法② 積極投資用としてポイントを活用する
すでに自分のお金で着実に資産を形成している人は、ポイントの投資先は「お金を増やす」を目的に、最大限積極投資をするという考え方も“アリ”です。
資産全体のポートフォリオを考える際に有効なのが「コアサテライト戦略」です。コアサテライト戦略とは、運用資産全体を長期・安定成長を目指す「コア資産」とプラスαのリターンを積極的に狙う「サテライト資産」に分け、運用商品を変える戦略です。
このうち、ポイントの運用先をサテライト資産に組み込むという考え方です。
コアサテライト戦略は、機関投資家と呼ばれる銀行や保険会社などが用いる手法ですが、運用資産の7~9割はコア資産にします。これを個人に応用すると、主な資産は、投資信託ではインデックス型やバランス型のものが該当します。また、現預金、国内債券、米国債、金投資なども候補になります。
それに対し、運用資産の1~3割はサテライト資産です。投資信託ならアクティブ型が該当します。その他、国内外の株式、FX(外国為替証拠金取引)、仮想通貨(暗号資産)などが候補になります。
こうすることで、コア部分で長期・安定成長の運用をしながら、サテライト部分で大きく増やすことが期待できます。ポイント投資をサテライト資産とみなすならば、株に投資するのはもちろん、FXに投資をしたり、仮想通貨に投資をしたりするのもよいでしょう。積極的な運用にポイント投資を活かすのもアリです。
ポイントで株式投資! 銘柄はどう選ぶ?
初めて選ぶ銘柄は自分が好きな応援したい会社から選ぶのもひとつの手です。なぜなら、馴染みのない会社の株を買うよりは、仕事や生活の中でよく知っている商品やサービスを提供している会社の株を買う方が、愛着もあるし予備知識もあり、投資する際に有利だからです。そして、何よりも好きで「応援したい」という気持ちがあれば、株価が一時的に下がってしまったとしても、じっくり腰を据えて見守ることができます。
また、株価が上がっていくかは、その企業が成長しているかどうかにかかってきます。ということは、見るべきは業績です。「直近の業績(売上・利益)は好調か」「過去数年分を比較した場合に成長が見られるか」などの確認をしてみましょう。本業の収益が好調かどうかを見るには「営業利益」です。営業利益は、売上から人件費や材料費などの経費を差し引いた儲けのことです。
長期保有を考えているのなら、株主優待や配当金についても調べてみるとよいでしょう。そして、どの銘柄が今後値上がりしていくのかを考えるときには、10年後、20年後も必要であり続ける業界かどうかを考えるのがポイントです。例えば、健康・医療・美容・セキュリティといった分野は、変わらず需要があり続けるでしょう。
また、身近なところにも投資のヒントは隠れています。たとえば、どこよりも早く新商品が並ぶコンビニは情報の宝庫です。面白い商品を見つけたら、いち早く試してみましょう。周りの人も絶賛する商品やサービスなら全国規模でブームになるかもしれません。そうした商品・サービスを作る会社が狙い目というわけです。
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ポイント投資の運用先はどのように選べばよいかを解説してきました。ポイント投資は、投資と付き合うきっかけ作りに役立ちます。何事もそうですが、最初の一歩が肝心です。始めてみることで見える世界が変わります。読者のみなさんが「投資は楽しいもの」と気づいていただけたら、幸いです。