データセンター投資に注目も、留意点もあり

一方で、購入前に知っておきたい留意点は次の通りだ。

・組入業種は小売とデータセンターの上位2業種で44.5%を占め(2026年6月30日現在)、指数に含まれるオフィスやホテル・リゾートは組入業種として記載がない。ベンチマークとの連動はめざしていないことに留意する。
・組入銘柄数は37で、上位10銘柄の合計は純資産総額比61.6%。上位3銘柄はいずれも9.8%を占める(2026年6月30日現在)。個別銘柄の決算内容や資金調達環境の変化が、基準価額に影響しやすい。
・配当利回りでベンチマーク超えをめざす方針だが、直近2カ月はマザーファンドの実績配当利回りは2026年6月末が3.37%、5月末が3.45%で、いずれもベンチマーク(米ドル・ベース)の3.57%、3.67%を下回った。
・米国景気や米国金利の影響を強く受ける

続いて商品のパフォーマンスを紹介する。 騰落率は以下の通りだ。 

・1年   27.45% 
・3年   47.54% 
・5年   71.18% 
・10年 157.63%

(2026年8月末現在、分配金再投資後)

なお、毎月の分配金実績は直近(2017年11月~2026年8月)で35円(1万口当たり)である。

ここまでの情報を踏まえ、投資の向き・不向きは以下の要素を参考にすると良いだろう。

<向いている人>
・J-REIT以外の不動産投資信託に興味がある人
・米国リート市場全体への投資をめざすのではなく、個別リートの成長性や投資価値を踏まえて銘柄を選別するアクティブ運用を選好する人
・為替ヘッジなしの値動きを受容できる人
・毎月決算を行い、運用状況に応じた分配を行う商品を選好する人
・株式との分散資産を求めている人

※分配金額はあらかじめ保証されたものではなく、運用状況によっては分配が行われないこともある

<向いていない人>
・米国不動産市場全体への均一な分散を期待する人
・米国の金利上昇やテナント需要の変調で起こる価格変動を受容するのが難しい人
・NISAの非課税枠で保有したい人、および分配による取り崩しを避けて複利で殖やしたい人(後者については同じシリーズに年1回決算の資産成長型がある)。

今回は「フィデリティ・USリート・ファンド B(為替ヘッジなし)」の特徴をひも解いた。投資信託に万人にとっての正解はなく、その選定基準も人それぞれだ。本連載では今後も各商品を深掘りし、個人投資家が自分の大切な資産を託せる“推し”を見つけるヒントをお届けしていく。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は注記がない場合は8月31日時点(出所:フィデリティ投信公式サイト、騰落率は資産運用業協会データ)