投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、浜銀TT証券。
浜銀TT証券の月間売れ筋ランキングの2026年6月のトップには前月第3位だった「イノベーション・インサイト世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」が上がった。第2位には前月第9位だった「インデックスファンド225」がジャンプアップした。そして、第3位から第5位まではトップ10圏外からランクインし、第3位に「脱炭素関連 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」、第4位には「イノベーション・インサイト世界株式戦略ファンド(資産成長型)」、第5位には「ジャパン・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)」がランクインした。第10位にもトップ10圏外から「One/フィデリティ・ブルーチップ・グロース株式ファンド(隔月決算・予想分配金提示型)」がランクインした。
※浜銀TT証券サイトのファンドランキング「月間売れ筋ファンド」に基づいて編集部作成。評価日:2026年6月30日現在。
https://awc.wealthadvisor.jp/webasp/hamagintt/
インデックスよりアクティブが選ばれる理由は…?
浜銀TT証券の投信売れ筋(販売件数)でトップになった「イノベーション・インサイト 世界株式戦略ファンド(予想分配金提示型)」(設定は三井住友トラスト・アセットマネジメント)は、日本を含む世界の上場株式の中から、持続的な成長が期待できるイノベーション企業の株を選んで投資するファンドだ。実質的な銘柄選定や運用は米国の独立系運用会社であるフランクリン・テンプルトン・グループのフランクリン・アドバイザーズ・インクが行う。2026年6月末時点での主要な組入銘柄は、アマゾン、エヌビディア、アルファベット、ブロードコム、マイクロソフトなどとなっており、米国のIT企業がポートフォリオの中核を占めている。
現在の株式市場は、米国とイランの間で進む紛争終結交渉の行方を見極めようとしており、交渉の不調が伝わると原油高、金利上昇に伴う株安が進み、交渉が順調に進展していると原油価格が下落して株価も上昇するという動きだ。一方、これまで市場をけん引してきた米国の大型テクノロジー株は、個社の決算内容や設備投資計画の発表内容によって一喜一憂するような状況が続いている。6月にはブロードコムの決算が市場の予想より悪く株価が急落。6月12日に新規上場したスペースXが当初は2日連続で約20%上昇するなど急騰したものの月末に向かって株価が下落。6月25日には好決算を発表したマイクロン・テクノロジーが15%超の上昇となった一方、値上げを発表したアップルやマイクロソフトが急落するなど、ハイテク株が全体的に上がるより、個々の材料に応じて株価が反応するような動きになっている。
このように市場全体の勢いよりも個別企業の発表する内容によって株価が動くような展開になると、時価総額の大きな銘柄を順番に組み入れていくインデックスファンドより、個々の企業調査によって購入・売却の判断をするボトムアップ型のアクティブファンドに期待が高まる。浜銀TT証券の売れ筋ランキングでは、そのようなアクティブファンドの中で、どのファンドが良い投資判断をするのか見極めたいという投資家の心が見えるように感じられる。

