投資信託の良しあしを見定めるのは難しい。相場つきが悪くて短期的には成績が振るわなくても、長期で見れば優れた運用を行っている投信は存在する。逆に、波に乗って一時的に好成績を収めたものの、トレンド転換と共に一気に沈んでいく投信も少なくない。本シリーズ「探せ! あなたの"推し"投信」では、長期投信投資家に人気の投資信託の強さの秘訣を探る。

今回取り上げるのは、ピクテ・ジャパンが運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」、通称「グロイン」だ。純資産総額は7月3日時点で1兆680億円を超えている。なぜこれほど支持されているのか? 本稿ではその理由をひも解いていく。

電力需要で注目される「公益セクター」に投資

ひとことで言えば、世界の公益企業の高配当株に分散して投資し、毎月分配を受け取れるファンドだ。2005年2月28日に設定され、2026年で運用開始から20年を超える老舗ファンドである。銘柄選定は、配当利回りや企業の成長性などによるスクリーニングを経て、配当の安定性や収益力を定量的・定性的に分析するアクティブ運用で行う。

投資先の地域別構成比は、北米が68.1%を占め、欧州25.4%、新興国5.3%、日本0.6%と続く。業種別では電力39.7%、総合公益事業30.7%を合わせ7割超に達している。AIデータセンター設営による電力需要の高まりやクリーンエネルギーへのシフトによる設備増設で電力事業や公益事業へのニーズが高まったことから、再注目されているファンドだ(地域別構成比、業種別構成比は2026年5月29日現在)。

決算頻度の異なる「1年決算型」「隔月決算型」も用意されているが、本稿では主力の毎月分配型を中心に解説していく。なお、「毎月分配型」はNISAの対象外となっている点には注意したい。

※決算頻度ごとに「フレックス・コース」、「円コース」もそれぞれ設定されている。「フレックス・コース」はフレックス戦略を採用し下落を抑制し、「円コース」は為替ヘッジを行う。