株式投資の大きな魅力は、値上がり益(キャピタルゲイン)と配当金(インカムゲイン)に加え、企業独自の「株主優待」を楽しめる点にある。これら3つの利益の仕組みとリスク管理の重要性をひも解いていく。さらに、利益を賢く残すために欠かせない税金の知識や、非課税で運用できるNISA制度についても紹介する。
株式投資は2つの「利益」と「おまけ(株主優待)」に注目
株式投資で得られる利益は、キャピタルゲイン(売却益)とインカムゲイン(配当金)の2種類に大別される。
・キャピタルゲイン(売却益)…投資銘柄の株価上昇により株式を売却した時の利益
・インカムゲイン(配当金)…配当金や株主優待でもらえる物品やサービス
キャピタルゲイン(売却益)
例として、A社の株式への投資で考えてみよう。株価1000円のときに100株(10万円)を購入した後、株価が1500円となったとする。株価1500円で全株式を売却すれば、(1500円-1000円)×100株=5万円の株式売却益(譲渡益)が得られる(税金除く)。
もちろん購入時点では将来の利益を正確に予測することはできないが、値上がりした際に売却して得る「売却益(キャピタルゲイン)」こそが株式投資の大きな醍醐味だ。
ただし、値動きの激しい(ボラティリティの高い)銘柄は、大きな利益が期待できる一方で、相応の損失を招くリスクもはらんでいる。そのため、自分がどの程度の損失までなら受け入れられるかという「リスク許容度」を事前に把握しておくことが重要。あわせて、投資を判断する際には必ず過去の値動き(チャート)を確認し、その銘柄の傾向を把握する習慣をつけるとよいだろう。
インカムゲイン(配当金)
株式会社は、株主に対して配当という形で利益を分配する。多くの上場企業では、決算期末時点の株主に一定の配当を行っている。
どのくらい配当が得られるのかについては、日経平均採用銘柄の配当利回りが参考になるだろう。配当利回り(%)は、1株当たり配当金÷株価×100で計算できる。配当は年1回だけではなく、中間期と決算期の年2回、もしくはそれ以上行う銘柄もある。
株主優待
株式投資における利益には、売却益(キャピタルゲイン)や配当金(インカムゲイン)のほかに、多くの個人投資家が注目する株主優待がある。
株主優待とは、企業が一定数以上の株を保有する株主に自社製品やサービス、QUOカードなどを贈呈する制度のこと。一般的に、優待を受けるには100株(1単元)以上の保有が必要だが、中には1株しか持っていなくても優待が得られる銘柄も存在する。
株の利益に税金がかからない制度がある
株式投資を行う際に知っておくべき制度として、利益に対して課せられる税金と、その税金がかからないNISA制度の2点について解説する。
通常、株式投資で得た利益には税金が課されるが、NISAを利用すれば非課税で運用することが可能。これらの制度の内容を正しく理解し、投資に役立てよう。
株式投資でかかる税金とは
通常、株式投資で得られる利益である売却益と配当金には税金がかかる。いずれも所得税15%、住民税5%に復興所得税を加えた合計20.315%が課税される。
株式の売買で利益が出た時は、原則的として確定申告が必要だが、特定口座(源泉徴収あり)を選べば、証券会社が納税手続きを代行するため、自分で確定申告を行う必要はない。一方、特定口座(源泉徴収なし)、あるいは一般口座の場合は自身での確定申告が必要だ。
特定口座(源泉徴収あり)の場合、利益確定の都度、税金分が差し引かれて入金されるが、特定口座(源泉徴収なし)、および一般口座では確定申告後に一括して納税する。そのため、納税時期が来るまでは利益の全額を再投資に充てられるメリットがある。
株式投資で得た利益には税金がかかると前述したが、NISA制度を利用すれば利益に税金がかからない。NISA口座内で毎年一定額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になるという仕組み。投資を行うなら一考の余地がある制度といえるだろう。
〇基本を押さえたところで、次のステップ。どのような投資スタイルがあるのか、次回『「割安なまま放置される」リスクも?バリュー株・グロース株・短期・長期、自分に合う投資スタイルの見つけ方』にて詳説している。

