株式はどこで、どうやって買うのか

株式を購入したり売却したりする株取引は、「証券取引所」と呼ばれる場所で行われる。

しかし、個人が証券取引所に直接出向いて売買するわけではない。株式の取引は「証券会社」を介して行われる仕組みになっている。そのため、株式の取引を始めようと思う場合には、まず証券会社で口座を開設することが必要だ。

この口座は「証券口座」と呼ばれ、銀行で預貯金を預けるための口座とは異なるものだ。株式などの有価証券を取引するための専用の口座である。

証券取引所・証券会社・株主の関係を整理する

取引の流れをもう少し具体的に整理しよう。

まず投資家(株主)は証券会社に口座を開設し、証券会社に対して株式の購入または売却の注文を出す。証券会社はその注文を証券取引所に伝え、ほかのさまざまな証券会社から来た注文とのマッチングが行われる。マッチングが成立すると、証券取引所から証券会社、さらに投資家へと通知され、その後、株式やお金の受け渡しが行われる。

さらに証券取引所は、証券会社に対してどれだけの株式が買われたか、または売られたかなどの情報を通知する仕組みになっている。

国内の証券取引所は現在、東京・札幌・名古屋・福岡の4つがある。それぞれで取り扱っている株式は異なっており、中でも東京証券取引所は国内で最も多くの株式を取り扱っている。かつては大阪証券取引所も存在したが、東京証券取引所と統合されたため、現在では東京証券取引所が日本の株式市場の中心的な役割を担っている。

取引を行う前に知っておくべき注意点

株式の取引では、一般的に「上場している株式」しか購入できない。「上場」とは、株式などの取引対象が証券取引所において取引可能な状態になることを指す。

また、証券会社によっても取り扱う証券取引所が異なる場合がある。

取引時間にも注意が必要だ。東京証券取引所の場合、午前の取引時間は9時から11時30分、午後の取引時間は12時30分から15時30分までとなっている。この時間帯以外は取引が行えないため、事前に確認しておくとよい。

株式投資に関する「税金」について

株式投資によって得た利益には税金がかかる。具体的には、所得税15%、住民税5%、そして特別復興所得税0.315%の合計20.315%が課税される。

この税金は、株価が値上がりしたときに売却して得た「売却益(キャピタルゲイン)」だけでなく、「配当金(インカムゲイン)」に対しても適用される。例えば、売却益が100万円あったとしても、税金が差し引かれた後に手元に残るのは約80万円となる。配当金の場合も同様の課税が行われる。

こうした税金がかからない制度として「NISA(ニーサ)」がある。NISA口座で投資した金融商品から得られる利益は非課税となる。ただし、NISA口座で投資できる金額には上限が設けられている点には留意が必要だ。

損失を翌年以降に活かせる「損益通算」と「繰越控除」

NISA以外の口座(課税口座)で株式の取引を行い利益が出た場合には、原則として税金がかかる。課税口座は次の3種類に分けられる。

・一般口座:自分で確定申告を行って税金を納める口座
・特定口座(源泉徴収あり):税金があらかじめ差し引かれた状態で口座に入金されるため、確定申告が不要
・特定口座(源泉徴収なし):一般口座と同様に自分で確定申告を行う必要がある

なお株式投資で損失が生じた場合、その損失をほかの利益と相殺できる仕組みがある。これを「損益通算」という。例えば、ある銘柄で利益が出て、別の銘柄で損失が出た場合、その損失を利益から差し引くことで全体の課税所得金額を減らし、税負担を抑えることができる。

さらに、損益通算を行ってもなお損失が残る場合は、その損失額をその後3年間にわたって翌年以降の利益から差し引くことができる。この仕組みを「繰越控除」という。

ただし、NISAではこの損益通算と繰越控除の仕組みを利用することができないため注意が必要だ。NISA口座で生じた損失は、ほかの利益と相殺することができない。

株式の仕組みを正しく理解することが第一歩

株式とは、株式会社が事業のための資金を投資家から集める際に発行する証書だ。

株式の取引は証券取引所で行われるが、投資家は証券会社を通じて注文を出す仕組みになっており、まず証券会社で証券口座を開設することが必要となる。国内には東京・札幌・名古屋・福岡の4つの証券取引所があり、取り扱う銘柄は異なる。

株式投資によって得た利益には約20%の税金がかかる。損失が生じた場合には「損益通算」や「繰越控除」といった仕組みを通じて税負担を軽減できる場合があるが、NISA口座ではこれらを利用できない点は注意が必要だ。

株式投資に興味を持ったなら、まずその仕組みを正確に理解することが何より大切だ。知識を土台として、自分のライフスタイルや資産状況に合った判断ができるように準備を進めていくとよいだろう。