日経平均株価の4万円台乗せ(2024年3月)や5万円突破(2025年10月)、そして6万円台の定着へのチャレンジに、多くの日本人は違和感を覚えているかもしれません。
「なんでこんなに上がっているの?」
「人口の減る日本に未来はない――のではなかったの?」
そんな声が聞こえてきそうです。
さて、私たちは日本株式のファンドを買った方がいいのでしょうか。それとも、そんな声には耳を貸さず、S&P500やオール・カントリー指数のインデックスファンドを買って「放ったらかし」にしているのが正解なのでしょうか。
確かに米国株式はよく上がってきたが・・・
S&P500など米国株式や、米国株式比率の高いオール・カントリー指数などのインデックスファンドは確かに、日本人の投資の定番となりました。
もちろん世界をリードする米国株式は外せない選択肢ですが、株式リターンの「実力」を見るために為替の影響を除外してみると、意外な事実が見えてきます。
(日本株式は円ベース、それ以外は米ドルベース)
※期間:2020年1月1日~2026年3月31日●すべて配当込指数、グラフ起点を100として指数化●「全世界株式」はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス●信頼できると判断した情報をもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成●上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
赤紫の線がTOPIXという日本株式を代表する指数で、濃い紫の線がS&P500。今に至る上昇相場の起点ともいえる2020年1月から比較すると、日本株式は実はS&P500と「いい勝負」であり、足もとでは凌駕さえしています。
でも、ずっと米国株式だけが突出して良かった印象や情報ばかりだったので、違和感を覚える方は多いはず。その理由は為替です。
※期間:2020年1月1日~2026年3月31日●信頼できると判断した情報をもとにアモーヴァ・アセットマネジメントが作成●上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
以前のコラムでも取り上げたように、海外資産の投資における為替は、「円高残念・円安ラッキー」なものですが、この期間の米ドルの対円レートは実に46%もの円安に進んでおり、いわば「超ラッキー」な期間だったといえます。
株式の上昇に、為替による46%ものプラスが上乗せされていた、つまりアメリカ人のS&P500の投資家よりも、日本人の私たちには46%分の「追加リターン」があったのです。
こう考えると、今後の円高が怖くなりますが、為替ばかりは読めませんし、長期保有で価値が上がると期待される株式とは異なり、長期保有によって(日本人に都合の良い)円安になるというものでも、まったくありません。
しかし忘れてならないのは、あくまで「主役」は株式だということ。「脇役」の為替で投資判断するという主客転倒に陥るのは大きな間違いです。
したがって、「悩ましいけど無視」、あるいは複数の国の資産を持つことによる「為替も分散」——それが日本人の為替変動リスクに対する基本態度だと、私は長年考えてきました。
一方で、今後の円高リスクが気になって投資を躊躇してしまう悩ましさもよく理解できます。そうした観点からも、直接的な為替リスクのない日本株式の意義が高まっていると考えています。

