日本でも同様の商品が販売されている
2026年に入り、米国ではプライベートクレジットを巡る解約請求の増加が相次いで報じられている。一方、日本では同様の商品が販売されているにもかかわらず、現時点では大きな解約の動きは確認されていない。
同じ構造の商品であるにもかかわらず、なぜ投資家の行動はここまで異なるのか。
前回の記事※では、米国における動きを、投資家の行動という観点から整理した。上場BDC(証券取引所で売買されるプライベートクレジットファンド)が市場でディスカウントされている一方、非上場BDC(基準価額で解約が行われるタイプ)はさほど動かない基準価額での解約が可能という構造のもとでは、「市場が80セントと評価しているものを1ドルで売れるなら解約に動くのは合理的だ」という判断が生じる。米国で観察されている解約の動きは、パニックではなく、価格の乖離(かいり)に対する合理的な行動と見ることができる。
では、同様の構造を持つ商品が存在するにもかかわらず、日本ではなぜ同様の動きが起こらないのか。これは投資家の意思決定プロセスの違いに起因するものと考えられる。
