ドル円の今後の展望:160円再試しの可能性と為替介入の警戒ライン
では来週のドル円相場のポイントです。有事のドル買いが剥落しましたが、ドル円相場は157円台で下げ渋り、ひとまず安値を確認した形になりました。これまでの動画では、緊張が緩和した場合、イランに対する攻撃が始まる前の156円近辺まで下落する可能性に触れてきましたが、実際にはそこまで下がることはありませんでした。結局それだけ円の弱さが示されたと言えます。明日11日以降の米国とイランの和平交渉に進展があれば、さらなるリスク選好による株高と円安も見込まれ、決してドルが強いわけではありませんが、ドル円が改めて160円を試す可能性も充分です。また、ドル安と円安ならクロス円が堅調に推移すると考えられます。
一方、三村財務官が3月30日に「そろそろ断固たる措置が必要になる」と発言しており、160円を超えれば為替介入がいつあってもおかしくありません。1月同様、米国のレートチェックも念頭に置く必要があるでしょう(ただ、過去動画で解説した通り、米国が実際に協調介入に踏み切る可能性は極めて低いと考えられます)。足もとでは有事のドル買いが剥落しているタイミングだけに、日本の単独介入であっても下げ幅が拡大する可能性には要注意です。とは言え、投機筋の円ショートもそれほど積み上がっている状況にはありません。155円割れでは買い戻しが優勢になると思われ、仮にそこを下抜けした場合でも、ここ最近、何度か下げ止まった152円台が安値めどとなりそうです(スライド12)。
その他では来週以降、本格化する米国の企業決算に注目です。結果に応じてリスクオン、リスクオフを通じ、円相場にも影響が出ると考えられます。また、来週13日に日銀の植田葬祭が発言します。4月の利上げが念頭にあれば、何らかの地均しが出ると思われ、多少円安を抑制することができるかどうかに注目です。
――――――――――――――――――――――――――――――――

