グローバル株では「ディープバリュー戦略」

一方、世界的な株高に対する警戒感が感じられるのが「ドナルド・スミス グローバル・ディープバリュー戦略株式ファンド」(設定は三井住友DSアセットマネジメント)が第9位に入ってきたことだ。同ファンドは、通常の割安株ファンドで使われるPBR(株価純資産倍率)よりも一段と割安な銘柄を選定するため、純資産から無形資産を除いて算出した「株価有形純資産」と株価を比較する「株価有形純資産倍率」を使って投資銘柄を評価している。「株価有形純資産倍率」の中でも最も割安な下位10%を投資対象にしている。

一般的なグローバル株式ファンドでは米国株がポートフォリオの6割以上を占めることが多いが、割安株を対象としているだけに、「ドナルド・スミス グローバル・ディープバリュー戦略株式ファンド」では米国株の組み入れ比率は30.1%にとどまる(2026年1月末時点)。以下は、日本が20.8%、カナダ11.1%、アイルランド7.4%、イギリス5.7%などと続いている。従来とは異なる投資対象が注目を集めているということが2月人気銘柄の特徴といえる。

2月の売れ筋ランキングでは従来の米国成長株がけん引する株式市場に警戒感を感じさせ、「国内配当成長株」、そして、「グローバル・ディープバリュー株」を投資対象とするファンドがより高く評価されランクを上げた。その後、米国とイスラエルによるイラン空爆が起こり、株価は大きく下落する局面を迎えてしまった。動揺した市場が、今後、どのような落ち着き先を見い出すのかわからないが、2月の売れ筋ランキングは変化の兆しを感じ取っていたのかもしれない。イラン戦争によって始まった原油高は、1バレル=100ドル近辺で定着することにでもなれば、今後の市場の流れを大きく変える要因になりうる変化だ。投信の売れ筋も市場の変化を受けて変転するものと考えられる。

執筆/ライター・記者 徳永 浩