今回のコラムは、前回に引き続き働く世代を対象に調査した金融リテラシー度をベースに、金融教育の受講経験と金融リテラシー度の関係について掘り下げます。調査の結果、金融教育の有無や受講時期が、金融リテラシー度に大きな影響を与えていることが明らかになりました。

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お金の学びは「早め&続けて」がカギ

まず、年代別に金融教育の受講経験率を調査した結果を見ると、若年層ほど受講経験率が高いことがわかりました。18~29歳では「47.2%」と、約2人に1人が何らかの金融教育を受けた経験があり、顕著な高さです(図表1)。

この背景には、高等学校での金融教育必修化や、若年層向けの教育施策の強化があり、こうした取り組みが一定の成果を上げていることが読み取れます。

【図表1】年代別 金融教育受講経験*1

 

※表内年代は、アンケート回答時の年齢
*1:金融教育受講経験:設問「あなたは、これまでに学校や職場においてお金についての授業・教育を受けたことはありますか。受けたことのある時期をすべてお選びください。」に対し、「これまでにそのような授業・教育を受けたことはない」以外の回答をした人

(出所)特に出所を示していない場合、資産のミライ研究所「ファイナンシャル・ウェルビーイングと金融リテラシーに関する意識と実態調査」(2025年)よりミライ研作成
 

さらに、金融教育の受講有無によって金融リテラシー度「良好」層の割合を年代別に比較すると、すべての年代で「受講経験あり」の方が2倍以上高い結果となりました(図表2)。特に20代では差が4.9倍と最も大きく、金融教育の効果が若年層で顕著であることがわかります。一方、50代では差が2.0倍に縮小しており、年齢が上がるにつれてライフイベントや自己学習を通じて金融知識が自然に身につくため、教育による差が小さくなる可能性が考えられます。

【図表2】各年代の金融教育受講経験有無別 金融リテラシー度「良好」割合

 

※表内年代は、アンケート回答時の年齢