「ポラリス」と「電力革命」の特徴は?
ピクテ・ジャパンが運用する「ピクテ・ゴールデン・リスクプレミアム・ファンド(愛称:ポラリス)」は、日本を含む世界の株式、純金、債券、リート等への投資を行い、世界の市場環境に応じて魅力的なリスクプレミアムが期待できる資産を選定し、配分比率の決定を行う。2025年11月末の投資資産構成比は株式35.2%、債券23.3%、純金36.5%、キャッシュ・短期金融商品等5.0%という比率で前月と大きな違いはなかったが、市場環境が変化した場合は大胆に組み入れ比率を変更してきた。2020年6月26日の設定で、2025年11月末時点での設定来の年率リターンは15.20%と好調な成績を残している。
三井住友DSアセットマネジメントが設定する「ニュートン・パワー・イノベーション・ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:電力革命)」は、電力需要の拡大や電力市場の変革に伴い恩恵を受けることが期待される世界の株式に投資するファンドで、実質的な運用はBNYメロン傘下のニュートン・インベストメント・マネジメント・ノースアメリカ・エルエルシーが担当している。「発電」「送電」「蓄電」という分野に注目して銘柄を選定しているため、2025年11月末時点の組み入れ業種は「資本財・サービス」53.2%と「公益事業」25.4%で大半を占めるポートフォリオになっている。2024年10月28日の設定からようやく1年が経過したところだが、11月末時点で設定来のリターンは56.9%になっている。特に、2025年4月以降の基準価額の上昇率が大きく、これからが楽しみなファンドという印象が強い。
10月にトップだった「ポラリス」が11月には第3位に後退するなど、人気は流動的だ。市場の行方を見ながら、どのファンドへの人気が定着するのかを観察したい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩

