好調は継続中 今期4~9月に営業益2.1倍、32年ぶり中間配当も
最後に足元の業績も確認しておきましょう。今期(26年3月期)の中間決算は売上高が前年同期比14.1%増、営業利益が114.9%増(2.1倍)と好調でした。手持ち工事が順調に消化し売り上げが伸びたほか、舶用エンジン部門や港湾クレーン部門で生産効率化による原価低減が発現し大幅な増益となります。さらに、32年ぶりとなる中間配当も実施しました。
好調な取り組みを受け、通期予想は上方修正されます。期首予想比で営業利益と純利益は60億円の引き上げとなりました。なお、前期に特別利益として三井海洋開発の株式売却益を計上したこともあり、純利益は前期比で大きめの減少を見込みます。
【三井E&Sの業績予想(26年3月期)】
・売上高:3400億円(+7.9%)
・営業利益:300億円(+29.7%)
・純利益:260億円(-33.5%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:三井E&S 決算短信
三井E&Sは足元の事業環境に強気です。舶用エンジンは国内造船所の手持ち工事が豊富で、国の造船再生支援も追い風という認識です。また港湾クレーンも、国内や米国で新設や増設、老朽化更新などの需要が堅調であり、成長に自信をにじませます。続く第3四半期の決算は、例年2月中頃に公表されています。