投資家5000人の個人年収は?
資産運用はお金に余裕がある人だけが行っているものなのか。気になる人には「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会、2025年9月公表)の結果が参考になるだろう。
同調査では資産運用に関する多様な質問を行っているが、回答者5000人に個人年収についても聞いており、その平均は443.1万円となっている。年収帯で見ると「300万円未満」が42.6%と最も多く、次いで「300万〜500万円未満」(25.1%)が続く。つまり約7割が個人年収500万円未満であることが分かった。
回答者の個人年収
高年収層に目を向けると、「700万〜1000万円未満」(10.2%)、「1000万〜1200万円未満」(3.0%)、「1200万〜1500万円未満」(1.5%)、「1500万〜2000万円未満」(1.1%)と、高くなるほど割合は減少傾向にある。理由としてそもそも高年収層自体が少ないこともあるだろうが、投資は決して高年収層に限った特別なものではないことがうかがえる結果が出たといえそうだ。
個人年収を年代別に見ると、40代と50代が他の年代と比べて高い傾向にある。平均は40代が535.8万円、50代が538.9万円となっている。
なお以降は年代が上がるにつれて300万円未満の年収帯が増加する。60〜64歳では47.9%、65〜69歳では53.5%、70代以上では63.1%と半数以上を占める。年代的にすでに定年退職後の年金生活を迎えている人が増えてくるためと考えられる。

