「NISAを始めたいけれど口座開設はどうすべきか」。あるいは「NISAを始めたけれど、別の金融機関に口座を移換したい」などの悩みを持っている人もいるのでは。そんなときには全国の個人投資家を対象に行われた調査の結果「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会、2025年9月公表)を参考にしてみてはどうだろうか。

NISA口座はネット証券が6割超、年代が若いほど顕著

同調査ではNISA口座を開設している4158人に開設先を聞いている。結果によると「ネット証券」が61.8%と半数を超え、最も多い開設先となっている。次いで「大手証券」18.3%、「銀行(ゆうちょ銀行を除く)・信用金庫・信用組合」が10.4%と続く。

NISA口座の開設金融機関

(図表)NISA口座の開設金融機関
 
出所:「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」(日本証券業協会)
 

年代別では、若い世代ほどネット証券の割合が高くなっており、30代以下、40代ともに7割を超えている。一方、大手証券は年代が高くなるほど増加する傾向にあり、特に65歳以上では4人に1人、さらに70代以上が最多(34.4%)となっている。また、「銀行(ゆうちょ銀行を除く)・信用金庫・信用組合」の割合も年代が高くなるにつれ増加傾向にある。

このような年代による差は、デジタルリテラシーの程度やオンラインサービスへのなじみ度合いだけが理由ではないだろう。若い世代ほどコスパを意識し、ネットの利便性と投資信託の手数料を鑑みてネット証券を選んでいる傾向にあるのかもしれない。なお同じ調査では投資信託の選び方についても聞いているが、信託報酬の安さという回答が40代でトップを占めており、一定の裏付けとなりそうだ。