今期に5期連続の増収増益を計画 上方修正で純利益上乗せ
最後に全体の業績です。業績は順調に拡大しており、25年3月期までに4期連続の増収増益となりました。ビルシステムおよび空調・家電のライフ事業が好調に推移したほか、低調だったインフラ事業も防衛および海外向け無停電電源装置などがけん引して復調し、利益に貢献しています。
好調は今期(26年3月期)も続いています。上期は売上高が前年同期比3.4%増、営業利益が同27.0%増となりました。インフラを中心に売り上げが増加したほか、値上げによる収益改善効果が表れました。子会社株式の譲渡といった一過性要因もあり、上期としては過去最高業績を更新します。
通期の見通しも引き上げています。売上高は前期比2.2%減から同2.7%増へ、純利益は同4.9%増から14.2%増と、それぞれ当初計画から上方修正しました。インフラ・FAシステム・空調で需要の好調を見込むほか、前提為替を円安に見直したことが影響しています。なお、営業利益は先述の「ネクストステージ支援制度特別措置」で費用を見込むことから、通期の予想は据え置かれています。
【三菱電機の業績予想(26年3月期)】
・売上高:5兆6700億円(+2.7%)
・営業利益:4300億円(+9.7%)
・純利益:3700億円(+14.2%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:三菱電機 決算短信
中間決算は市場におおむね好感されたようです。株価は公表の翌営業日に一時2.34%上昇し、上場来高値を更新しました。上方修正で最高益予想がさらに上乗せされたことが買いを誘った模様です。続く第3四半期決算は26年2月上旬の公表を予定します。
