DOE(株主資本配当率)3%を導入 株主優待は自社サービス割引

続いて、株主還元の全貌を確認しておきましょう。

AOKIホールディングスは、配当金の目安として配当性向50%以上またはDOE(株主資本配当率)3%以上のいずれか高い方を設定しています(27年3月期までの3年間)。DOEは、主に累積の利益で構成される株主資本をもとに算定されるため、1年分の利益をもとに算定される配当性向よりもブレが小さくなりやすい傾向にあります。

また別途、総還元性向70%以上(同上3年間の平均)の目標も設定します。配当金が純利益の70%に届かない場合、残りは自社株買いで対応する方針です。

【株主還元の方針(~27年3月期)】

・配当金:配当性向50%以上またはDOE 3%以上のいずれか高い方
・総還元性向:70%以上
※DOE…株主資本配当率
※総還元性向は25年3月期~27年3月期の平均

出所:AOKIホールディングス 有価証券報告書

実績はどうでしょうか。コロナ禍は苦戦したこともあり、1株あたり配当金は10円まで減少します。22年3月期からは増配に転じ、配当金の水準はコロナ禍前を回復しました。今期(26年3月期)も増配を計画しており、予想どおりなら増配は4期連続となります。

AOKIホールディングスの配当金(2022年3月期~2026年3月期)
 
出所:AOKIホールディングス 決算短信
 

なお、AOKIホールディングスは株主優待も実施しています。自社グループで割引が受けられる内容で、9月末および3月末に100株以上を保有する株主を対象に割り当てられます。

【株主優待(100株の例)】

・アオキ、オリヒカ:20%割引(最大5回)
・快活クラブ、コート・ダジュール:20%割引(最大10回)
・アニヴェルセル:婚礼10万円割引(1回)
・アニヴェルセルカフェ:10%割引(最大5回)

出所:AOKIホールディングス 株主優待