パフォーマンスは中国の「ヘルスケア」が急伸
個別ファンドの月間騰落率(ブル・ベア型、通貨選択型を除く)では、「エマージング株式型」の「ダイワ/バリューパートナーズ・チャイナ・ヘルスケア・フォーカス」が25.49%という飛びぬけた成績でトップになった。同ファンドの6月の月報によると、2025年に入ってから、中国当局がバイオ医薬を含む戦略的産業への支援を強化し、イノベーション企業に対して上場を支援すると発表したことなどが、ヘルスケア業界の追い風になっているようだ。また、細胞療法などの新技術分野では多くの中国医薬品企業が主導的な地位を占めており、中国国外の企業が相次いで中国企業との提携に動いていることもバイオテクノロジー企業の注目度向上につながっていると考えられる。
第2位は「外国株式型」の「eMAXIS Neoクリーンテック」の19.11%、第3位は「eMAXIS Neo水素エコノミー」の17.91%。そして、「エマージング株式型」の「東洋・中国A株オープン『創新』」の17.24%が続く。「クリーンテック」や「水素エコノミー」などテーマ株が大きく動いたこと、また、長らく敬遠されてきた中国株ファンドに大きく動くファンドが出てきたことは変化として注目しておきたい。
分配金利回りトップは2カ月連続「WCM世界成長株厳選ファンド」
分配金利回りのトップは前月に引き続き「WCM世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」で利回りは前月の26.53%から31.94%に上がった。前月第2位だった「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」は27.34%で第3位に後退し、第2位には「グローバル・ロボティクス株式ファンド(予想分配金提示型)」が28.0%で上がった。
執筆/ライター・記者 徳永 浩