二人以上世帯が予想する老後生活費は月37万円
続いて二人以上世帯の結果を見てみよう。
収入はない 39万円
300万円未満 40万円
300万~500万円未満 36万円
500万~750万円未満 34万円
750万~1000万円未満 31万円
1000万~1200万円未満 37万円
1200万円以上 39万円
二人以上世帯の年収帯別の老後ひと月当たりの最低生活費について、最も回答金額が高いのは年収「300万円未満」で40万円。次いで「1200万円以上」(39万円)、「収入はない」(39万円)となっている。「1000万~1200万円未満」は37万円と、4番目に高い水準だった。前述した単身世帯と比べると、二人以上世帯では年収と生活費の比例関係はそれほどないように見える。
単身世帯よりも二人以上世帯の方が生活費が低く見積もられる傾向にあるのは、規模の経済が働くことも影響しているとみられる。家賃や水道光熱費などが単純に家族の人数分、倍増していくわけでもないからだ。
老後最低限かかる生活費見込み 単身世帯75万円、二人以上世帯37万円
老後に最低限かかる生活費について、年収1000万~1200万円未満の単身世帯は75万円、二人以上世帯は37万円と見込んでいることが分かった。
年収1000万~1200万円未満という同じ年収帯であっても、単身世帯と二人以上世帯では2倍以上の開きがあり、これは他の年収帯と比べても顕著な差がある。老後の一人暮らしということもあってか、単身世帯では万が一のことを考えて余裕のある生活費を見込んでいるのかもしれない。
なお、調査で質問している金額はあくまでも見込み額である。参考にしつつ、自分だったらどうだろうかというシミュレーションをしてみることもおすすめだ。
●老後の生活資金源は公的年金だけじゃない? 後編「公的年金以外にもこんな方法が…「年収1000万~1200万円未満」世帯が考える「老後の生活資金源」ランキング【最新版】」にて詳しく解説する。
<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和6年6月21日~7月3日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査