年収1200万円以上の世帯が持つ金融商品

年収1200万円以上の世帯ではどのような金融商品の人気が高いのだろうか。

保有金融商品(年収1200万円以上、総世帯)

保有金融商品(年収1200万円以上、総世帯)を表した図表
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※総世帯、実数348、複数回答)よりFinasee編集部作成
 

保有金融商品ランキング(年収1200万円以上、総世帯)

1位    預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む)    97.7%
2位    株式    60.6%
3位    投資信託(MRF、MMF、REITなどを含む)    52.0%
4位    積立型保険商品(生保・損保)    49.7%
5位    個人年金保険    43.1%
6位    財形貯蓄    18.7%
7位    債券    17.5%
8位    その他金融商品(金貯蓄口座、金融派生商品など)    13.8%
9位    金銭信託(ヒットを含む)    13.2%
10位    いずれも保有していない    0.9%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※総世帯、実数348、複数回答)よりFinasee編集部作成
 

年収1200万円以上の世帯が持つ金融商品ランキング1位は「預貯金」(97.7%)だった。2位はリスク性資産の代表格である「株式」がランクインしており、その割合は60.6%と他の年収帯と比べても最も高い水準だった。

3位は「投資信託」(52.0%)。投資信託と一口にいっても、債券など比較的リスクが低めの資産を投資対象とするものから株式など相対的にリスクが高いとされる資産に投資するものまで多様な種類がある。2位と同様、積極的に資産を増やしたいとの意向で株式に投資するタイプの投資信託を持っている可能性もあるだろう。

4位は「積立型保険商品(生保・損保)」が49.7%となっている。保険としての万が一の保障に加え、貯蓄型商品である点に魅力を感じている世帯もあるのかもしれない。

1200万円以上世帯の分散志向、必ずしも株式集中ではない

たしかに株式を持っている世帯が目立つが、実は年収1200万円以上の世帯はどの金融資産においても他の年収帯に比べて保有割合が高いのが特徴だ。複数の種類の金融資産に分散投資することで、特定の資産に偏るリスクによって生じる影響を過度に受けないように工夫しているのかもしれない。こうした投資における分散志向は参考になりそうだ。