先行き「やや良好」が最多数も、物価高騰に懸念

続いて沖縄の景気ウォッチャーたちによる先行き判断の理由のコメントを深掘りしていく。まずは家計動向関連で先行き判断コメントが多かった順(○やや良、□不変、▲やや悪、以下略)に見ていこう。

百貨店経営「8月以降、お中元商戦がスタートするほか、夏物衣料品のクリアランスセールの開催が予定されている」(○やや良)

スーパー企画「政府による電気、ガス料金の補助が7月から3カ月間実施され、夏休み期間の観光需要が見込まれることに加えて大型レジャー施設の開業を迎えているため、2~3カ月後の景気はやや良くなるとみている」(○やや良)

商店街代表者「飲食店の新店舗開業が多くなっており、物販の新店舗の開業は少なくなっている。ただし、一概に良い、悪いの判断は難しい状況」(□不変)

観光型ホテル企画「5月の販売室数が前年比23%増加なのに対し、5月末時点での8月の予約室数は前年比12%増加で、プラス幅が小さくなっている」(▲やや悪)

企業動向関連でも景気の見通しは「やや良い」の声が最も多かった。

窯業土石業取締役「来月から受注案件の工事増加に伴い製造も増産となり売上増加が見込まれる」(○やや良)

広告代理店営業「県外あるいは海外企業との競争に勝ち抜くことが求められている地元企業のなかで、ある程度の資本力がある企業にマーケティング予算を積極的に投下することを期待している」(○やや良)

一方、雇用関連では景気の見通しは「変わらない」と声が最多数を占めた。

大学就職支援担当「物価高騰が好転しない限り単発の策を講じても根本は変わらないとみている」(□不変)

調査概要 調査名:景気ウォッチャー調査(令和7年5月調査) 調査公表:2025年6月9日 調査主体:内閣府 調査対象地域:北海道、東北、北関東、南関東、甲信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄2050人 実施期間:毎月25日~月末