加給年金が支給されるか年金事務所へ確認

しかし、祥子さんとは長らく別で暮らしています。「別で暮らしていると何か影響があって、年金額も変わってしまうのかな。あの加給年金はまさか受け取れないなんてことはないか」と気になります。「自分で調べても年金のことは難しい。直接相談に行ったほうが早い」と考えた泰孝さんは単身赴任先の最寄りの年金事務所に相談に行きます。

泰孝さんは窓口の職員に「年金についてはまだよく分からないです。ねんきん定期便に載っている額以外に加給年金というものがあるのを知ったけど、単身赴任のため妻とは住所も別で、長らく離れて暮らしています。65歳以降もしばらくはそうなるだろうと。加給年金を受け取るためには生計維持が条件という話も聞いていますけど、私の年金はどうなるんでしょうか」と疑問点について聞きます。

すると職員は「65歳から老齢基礎年金、老齢厚生年金が受け取れて、加給年金は別居していても、支給されます。ただ、同居している場合より必要書類が増えて少々煩雑にはなりますけど……」と回答します。

別居していても加給年金が加算されるための条件とはどのようになっているのでしょうか。

●泰孝さんが加算を確保するために行った手続きは、後編【「配偶者加給年金」の有無で年間41万5900円の差…単身赴任中の65歳男性が加算を確保するために用意した書類とは?】で詳説します。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。