老齢基礎年金・老齢厚生年金それぞれ受給方法を選べる

老齢基礎年金と老齢厚生年金それぞれで71歳0カ月から繰下げをするか5年前に遡るかを選択できるので、①老齢基礎年金と老齢厚生年金両方を71歳0カ月繰下げ、②老齢基礎年金を71歳0カ月繰下げ・老齢厚生年金を5年前に遡及、③老齢基礎年金を5年前に遡及・老齢厚生年金を71歳0カ月繰下げ、④老齢基礎年金と老齢厚生年金両方を5年前に遡及の4つのパターンとなります。繰下げ待機後の手続きがいつになるかで受給方法が変わるため、1カ月待って翌月の71歳1カ月になると、繰下げの場合は71歳1カ月繰下げ(51.1%増額)、5年前の遡及の場合は66歳1カ月の繰下げみなし(9.1%増額)となります。

こうして初めて年金の詳しい仕組みを知り、現状のその受け取り方法も確認できた輝幸さん。受給方法については迷った末、結局、老齢基礎年金と老齢厚生年金ともに71歳0カ月での繰下げ受給で手続きを進めました。両者を合わせると年間360万円で受給できることになり、「頑張って長生きしよう」と思いながら年金生活をスタートさせました。

70歳になればほとんどの人が年金の受給をしていますが、まだまだ現役で働いている人もいます。輝幸さんのように、年金の手続きを全くしていなかった人も中にはいることでしょう。しかし、早めにリタイア後のことを考え、年金の受け取り方や手続きについても確認しておくと良いでしょう。

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