上場来高値の半値まで下落 配当利回りは好転

東京エレクトロンの株価は下落傾向が続いています。2023年以降は上げ足を早め、2024年4月には上場来高値となる4万860円まで買われました。しかし、7月以降は一転して下落トレンドとなり、足元では2万円前後で取引されています。

【東京エレクトロンの株価チャート(過去5年間)】
・株価:2万110円(2025年3月31日終値)

 
出所:Tradingview
 

株価が下落したことで、配当利回りは上昇しました。2025年4月末に公表予定の2025年3月期は1株あたり571円の配当金を予定しており、配当利回りは2.84%に達します。成長株のイメージが強い東京エレクトロンですが、株価の調整に伴い高配当というテーマも現れてきました。

【東京エレクトロンの予想配当利回り(2025年3月期)】
・予想配当金:571円
・予想配当利回り:2.84%

出所:東京エレクトロンホームページ

株式投資には新NISAを活用したいところです。売却益や配当益には約2割の税金が生じますが、NISAを通じた投資なら税金はかかりません。

NISAでは成長投資枠を通じて個別の株式に投資でき、その投資可能額は年240万円です。値がさ株の東京エレクトロンはこれを超える状況が続いていましたが、現状では株価の下落で1単元(100株)なら買えるようになっています。100株で5万7100円の配当金が見込まれ、NISAなら額面どおり受け取れます。

とはいえ、なぜ東京エレクトロンの株価は下落しているのでしょうか。業績はおおむね好調ですが、株価は芳しくありません。また、東京エレクトロン以外の半導体関連銘柄も、同様に値下がりの傾向がみられます。

今回は東京エレクトロンに焦点を当てましょう。同社の概要と業績、そして半導体セクター全体が苦戦している理由に迫ります。