3月18・19日にあったFOMCについても見ておきましょう。

出所:内田氏

政策金利は据え置きでした。パウエル議長は急がないという発言を連呼していました。つまり、事実上次回4月の利下げも排除したことになると思います。

ですから、利下げは早くて6月になるでしょう。逆に言うと早ければ6月に利下げはあり得る状況です。

ただ今回のFOMCはGDP見通しを下方修正、インフレを上方修正しています。GDPの見通しを下方修正する場合、本来は利下げで対応すべきです。逆にインフレについて上方修正があった場合、本来、利下げどころではないという判断を下します。

景気と物価の見通しそれぞれを全く相反する方向に修正しているわけです。つまり利下げを積極的に進めれば良いのか、あるいは利下げを停止すべきなのか見通せません。トランプ関税を含む、さまざまな政策の詳細が出てくるまではやはり様子見だと思います。

ですから早ければ6月にも利下げは行われる可能性はありますが、実際には7月以降ではないかと考えられます。また、今回のFOMCでも年内の利下げ2回がFOMCメンバーのコンセンサスでした。この点も踏まえると、利下げが実施されるFOMCで1番可能性が高いのは9月と12月だと思われますが、景気の状況次第で早ければ6月も有り得る状況です。