◆アクティブは「宇宙」に続いて「ロボ」がトレンドに?

インデックスファンドへの大きな資金流入が注目される一方で、アクティブファンドの中にも少ないながら資金流入額が拡大しているファンドがある。第9位に上がった「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」は前月の239億円から343億円に増加した。1月末時点で過去1年間のトータルリターンは44.83%であり、1カ月間でも2.69%のプラスリターンだ。パフォーマンスが伴っているだけに、人気化の勢いが続きそうだ。

また、前月はトップ15圏外から「グローバル・ロボティクス株式F(年2回)」が第14位にジャンプアップした。資金流入額は259億円になっている。2024年12月末時点の1年トータルリターンは20.25%で取り立ててパフォーマンスの上で目立った成績ではない。ロボット産業はAI技術の実用化によって一段と活性化することが期待されている。同ファンドが1月30日に発行した「今後の見通し」では、AIによって同ファンドが掲げる「先進国を中心とした生産年齢人口の減少や、技術進化による自動化コストの低下と自動化領域の拡大」は一段と加速すると見通している。このようなメッセージが投資家に届けば、今回の人気に持続力が伴うことになるのだろうが、実際の動きはどうなるのだろうか。

◆パフォーマンスに為替変動の影響

月次のパフォーマンス順位では、レバレッジ型と通貨選択型を除くと、「ブラックロック・ゴールドメタルA(為替ヘッジ付き)」が12.88%でトップだった。金の採掘や精錬などを行う金鉱企業や貴金属、一般非鉄金属の採掘や精錬などを行う鉱業企業を主たる投資対象とするファンドだが、金価格の動向に左右されやすい性格が強いファンドだ。第2位は「グローバル・フィンテック株式ファンド(ヘッジあり・年2回)」の10.60%だった。パフォーマンス上位には「為替ヘッジあり」が並んでいる。為替の円安によるパフォーマンス上乗せ効果がなくなっている。そのため、前月トップの「eMAXIS Neo 自動運転」の15.92%よりもリターンの水準が低下した。1月のドル円は2024年12月末の156.23円に対し、1月末には154.71円(東京市場15:00時点)へと円高になった。今後は投資期間によっては、為替変動がパフォーマンスにマイナスに作用することが起こることを覚悟する必要がある。

執筆/ライター・記者 徳永 浩