◆パフォーマンス上位には「トヨタグループ」「東南アジア」など

月次パフォーマンスランキング(ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除く)のトップは「トヨタグループ・バランスファンド」の9.59%、「ベトナム・ASEAN・バランスファンド」の5.22%、「フィデリティ・ターゲット・デートFベーシック2070」の5.03%、「同2065」の4.95%、「同2060」の4.86%となった。

「トヨタグループ・バランスファンド」は、トヨタグループの株式と、グループ各社が発行する社債等に投資するファンドで、先行きの市場見通しによって株式と債券への投資比率を機動的に見直している。12月末時点で過去1年間のトータルリターンが10.3%であり、12月にトヨタ⾃動⾞、豊⽥⾃動織機、SUBARUなどトヨタグループ企業の株価が上昇した影響が強く出た。

「ベトナム・ASEAN・バランスファンド」は、インドシナ地域株式マザーファンド、および、ASEAN地域債券マザーファンドに投資し東南アジア地域の成長を運用成績に取り込むことをめざしている。12月の成績は、ベトナム株が現在フロンティア市場に区分されているものを新興国市場へ格上げされる見込みが高まったことから上昇したことなどが、基準価額の上昇につながった。

「フィデリティ・ターゲット・デートFベーシック」は、目標とする運用を終了する年にファンドの運用資産をほぼ国内短期債券等の短期金融商品にすることをめざして、設定時に組み入れた国内・先進国・新興国株式と世界債券の比率を時間の経過とともに、徐々に組み入れ比率を落としていく運用を行う。「2070年」をターゲットとしたファンドでは、2024年11月末現在で「米国株式」に57.1%、「国内株式」に15.2%、「新興国株式」に14.9%、「欧州株式」に8.3%などという比率で投資している。「2060年」をターゲットとしてファンドは、「米国株式」に55.8%、「国内株式」に15.1%、「新興国株式」に13.8%、「欧州株式」に8.4%など「2070年」と比較して株式の組み入れ比率が低くなっている。この組み入れ比率の差がパフォーマンスに影響している。株式の組み入れ比率が高い方が、より高いパフォーマンスになっている。

執筆/ライター・記者 徳永 浩