上級者は海外ETFにも目を向けている!?
第二の理由は、多くのインターネット証券会社が、米国株式をはじめとする海外株式の取引を扱うようになったことです。
それにより、日本のインターネット証券会社のインターフェイスを用いて、個人が直接、米国株式などの売買注文を出せるようになりました。しかも米国株式だけでなく、米国の証券取引所に上場されているETFも、金融庁に外国投資信託に関する届出がなされているものであれば、日本から自由に売買できるようになったのです。
一般的に、米国の証券取引所に上場されているETFは為替リスクはあるものの、東証上場ETFに比べて信託報酬率が低く、種類も豊富とされています。
したがって、米国株を対象にしたETFで運用したいというニーズを持つ、ある程度の投資経験を持っている人たちからすれば、米国上場のETFの方が使い勝手が良い時も多いのだと思います。
資産運用の初心者は、商品の仕組みが分かりやすく、かつ証券会社や銀行など幅広い金融機関が扱っている非上場インデックスファンドを購入し、ある程度の投資経験を持っている人は米国市場に上場されているETFも視野に入れている――そうなると、東証上場ETFはいささかその利便性を認識されにくい存在になってしまっているのかもしれません。
ただ、法人投資家の間では、個別に銘柄を保有するのに比べてポートフォリオの管理が簡便になることから、ETFの保有を検討する向きもあるようです。