「長期的に頼れる、若手アドバイザーに相談したい」

今回は、当社の資産運用セミナー参加をきっかけに、相談にいらした山本純子さん(63、仮名)の例をご紹介しましょう。

相談者: 山本 純子さん(63) フリーランスのデザイナー
ご家族: 夫  真一さん(67) 年金生活者 長男 拓也さん(35) 会社員 長女 優美さん(33) 海外在住 (いずれも仮名)

山本さんは資産運用に興味をお持ちで、当社のようなIFAが講師を務める楽天証券協賛のセミナーに積極的に参加されていました。複数のIFAに出会う中で、20代から70代まで幅広い年代層のアドバイザーがそろう当社に興味を持たれ、長期的視野を持つ若手アドバイザーに相談に乗ってほしい、と希望されました。

山本さんご夫妻は、不動産も含めると1億円以上の金融資産をお持ちです。ただ、収入や資産の多い人は生活費など出ていくお金も多い傾向にあるので、金融資産が潤沢なら老後も安心、とは必ずしも言えません。山本さんも一見すると「老後2000万円問題」とは無縁の存在に見えますが、ご自身でも生活レベルが高めであることは自覚していて、「今の生活を続けていて大丈夫だろうか」と不安を抱えていました。

当社では、相談にいらしたお客さまには、最初に「問診票」の記入をお願いしています。相談でどんなことを聞きたいか、投資の経験、資産形成の目標、将来の夢、現在の生活費や積立額、収入と収入源、金融資産、家族構成などの項目があります。

ただ、相談の前にすべての項目を埋められる方はほとんどいません。いきなり「将来の夢」と言われても困ってしまう方がほとんどですし、資産形成の目標についても多くの方は具体的なプランなど持っていません。また、収入や金融資産といったプライベートな情報を最初からすべて明かすのは抵抗を感じる人もいるでしょう。

無理に埋める必要はなく、書きやすい情報だけ記入してもらい、お話をしながらお客さまが抱える課題や思い描く理想を掘り起こし、「見える化」していきます。IFAは資産運用のアドバイザーですが、単純にいつまでにいくら必要かを計算するというよりも、将来の夢――お客さまが「ありたい姿」は何なのかを明確にして、そのために必要な金額を目指して運用方針を決めていきます。

山本さんの希望は、「この先も今の豊かな生活を続けていきたい」ということでした。

相談に来る前から、もっと金融商品の割合を高めて資産を殖やす必要は感じており、すでに大手証券で社債を購入したり、IPO銘柄に投資したりしていましたが、保有資産規模の割にその額は少額です。証券会社の担当者は売りたい商品の情報を持ってくるだけで、それが自分に合った金融商品かどうかを判断できず、迷っていたのです。