現在50代、60代の方は、忙しい日々のなか、また「貯金が一番」という親世代からの刷り込みによって、資産形成について考える機会がなかった人も多いのではないでしょうか。

しかし、近年の物価上昇、将来の年金給付の目減りといった環境の変化に伴い、投資の必要性は高まっています。今からでも間に合うのかという不安もあるでしょうが、生命保険会社を経て、独立した工藤将太郎氏は「ポイントを押さえれば、50代・60代からでも、投資でしっかり老後資金」をつくれると話します。

そこで工藤氏に初心者におすすめの投資信託を詳しく紹介してもらいます。(全4回の1回目)

※本稿は、工藤将太郎著『老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA』(秀和システム)の一部を抜粋・再編集したものです。掲載情報は執筆時点に基づいています。

日本株式のインデックスファンドの特徴

日本株式のインデックスファンドは、為替変動リスクを取らずに、株価上昇の恩恵を受けることができます。また、馴染みのある指数であるため、値動きがわかりやすく、初心者が投資の感覚を掴むために適しているといえます。

①日経平均株価

「日経225」とも呼ばれる、日本の代表的な株価指標です。東京証券取引所プライム市場上場銘柄から選定した225銘柄から構成されます。選定は日本経済新聞社が行い、市場流動性の高さや、業種のバランスが考慮されます。また、定期的に組み入れ銘柄の見直しが行われます。

日経平均株価は、単純平均に近い算出方法を採用しているため、時価総額の大きい銘柄よりも、株価が高い銘柄の影響を大きく受けます。