「100万・103万・130万」のうち、特に気になる壁は?

「年収の壁」といえば、周知のとおり複数の段階が存在する。

まずは、住民税の支払いが発生する「100万円の壁」(自治体によって金額基準が異なる場合もあり)。次に、所得税の支払いが発生する「103万円の壁」、さらに国民健康保険や国民年金の保険料負担が発生する「130万円の壁」がある。

では、3つの中で最も注目されているのはどの壁なのだろうか。同アンケート結果によると、次のような傾向が明らかになった。

出所:シェアフル株式会社「『年収の壁』に関する実態調査」
 

圧倒的に割合が高かったのは「103万円の壁」(23%)という結果に。一方で「100万円の壁」と「130万円の壁」は、同率の7%にとどまった。

次に、年代別のアンケート結果を見てみよう。

出所:シェアフル株式会社「『年収の壁』に関する実態調査」

目を引くのは、やはり「10代」の数値。なんと56%が「103万円の壁を意識している」と回答し、全年代の中で最も高い数値となった。

10代の若者は、経済的に独立していない人が多く、税金や社会保険といった制度に無関心であるというイメージを持っている人も少なくないかもしれない。しかし実際には、半数以上が「103万円の壁」を強く意識している。学業と両立しながら、限られた時間の中で効率的に収入を得るためには、「壁」を超えず、扶養範囲内で働くことが合理的だと判断しているのだろう。