法人や団体、一体どんなところに贈与する? 

では、団体に生前寄付・遺贈寄付を行う場合、どのような団体が候補に挙がるのだろうか。

「生前寄付・遺贈寄付を行う場合どのような団体を検討したいですか?(複数選択可)」と質問したところ、次のような結果となった。

出所:社会福祉法人 日本介助犬福祉協会「『生前贈与や遺贈寄付の贈与先/寄付先』と『補助犬への支援』に関する調査」

1位は「公益法人」(37.6%)で、4割近くが候補として検討している。2位は「NPO法人」(27.1%)、そして3位は「福祉法人」(24.9%)と続いた。

いずれの団体にも共通するのは、営利目的ではなく、社会全体にとって有益な活動を行っているということ。さらには、医療や社会福祉、教育、地域振興など、特定の活動分野に特化して活動することが多いのも特徴だ。

つまり、自分が築いてきた財産を贈与すれば、社会課題の解決に貢献できるということだ。

実際に「生前寄付・遺贈寄付にはどのような意義があると思いますか?(複数選択可)」という質問に対して「社会貢献」と答えた人は「63.3%」にも達している。さらには「35.0%」が「財産の有効活用」と回答した。

多くの人が、生前寄付や遺贈寄付を「社会貢献」として捉えると同時に、自身の財産を未来のために活かす行動と考えていると言えそうだ。