60代は「預貯金」で元本確保が最優先
今後、60代単身のみなさんが持ちたい金融商品については「預貯金」が約44%で1位でした。2位「保有希望なし」約34%と続きます。保有希望なしの割合は30代以降年々上がっていき、70代では4割に達します。60代も徐々に資金を取り崩していく段階に入り、元本確保を最優先していることが表れています。
1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 44.4%
2位 保有希望はない 34 .3%
3位 株式 20.3%
4位 株式投資信託 10.4%
5位 外貨建金融商品(外貨預金、外債、外貨建投信など) 5.9%
二人以上世帯は「預貯金」「国債」で安定志向
二人以上世帯も同様の傾向で、「預貯金」を選びたいという回答が最も多く、過半数を超えました。60代となると、今後新たな商品を積極的に保有したいというよりも持っている資産をいかに安全資産に移し変えていくかという段階に差しかかります。
なお、単身者と比較すると個人年金保険が5%ほど高くなっています。公的年金に加えたプラスアルファを求めたいという二人以上世帯の傾向かも知れません。
1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 52.2%
2位 保有希望はない 27.1%
3位 株式 22.7%
4位 株式投資信託 15.8%
5位 個人年金保険 10.7%
金融資産を長持ちさせるためにできることを
60代は収入となる年金に加え、今まで築いてきた金融資産を取り崩しながら日々の生活を送っていくことになる人が大半でしょう。調査からも預貯金で元本確保を最優先したいという結果が出ています。
資産の取り崩しについては計画を立てておくことが大切。一度に取り崩すのではなく、資産の何%などと決め、少しずつ取り崩すことでできるだけ資産を長持ちさせるようにすることが前提です。
健康であれば、少しでも収入につながるよう働くことも視野に入れてみては。その際、年金受給額がどうなるか気になる方もいるはず。個人によって状況は違うため、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家や年金事務所などに相談することも有効です。
<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査