過去10年間の年平均リターンは?
「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース」の2024年9月30日の基準価額は1万1226円。2023年12月末の1万1508円からはやや下落しているものの、おおむね横ばいの水準になっている。基準価額が上昇すると、その分を分配金として払い出しているので、過去の基準価額の動きもおおむね横ばいとなっている。ただ、この分配金の払出も含めたトータルリターンを計算すると、過去10年間の年率トータルリターンは17.77%になっている。過去5年は年率22.61%、過去3年は年率16.53%、過去1年は28.93%と安定的に年率20%前後の運用成績を残している。
10年前に「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース」に100万円を投資していたら、現在の評価額は約112万円になる。10年で12万円しか利益が出ていないように見えるが、この間、分配金を出している。分配金のトータル金額は1万口あたりで1万7800円。100万円の投資であれば178万円(税込み)を受け取った計算になる。
毎月1万円コツコツ積み立てても十分な利益。Bコースならさらに…
また、10年前から毎月1万円を積立投資してきた場合、投資元本は120万円だが、評価額は123万円でほぼ同じ金額になっている。これとは別に113万円(税込み)の分配金を受け取っていることになる。
(出所)投資信託協会のデータを使って筆者作成
ちなみに、分配金を積極的に払い出さないBコースに投資していた場合、100万円は10年間で約452万円になった。長期で資産を増やす場合、収益を払い出すよりも再投資してより大きくした方が効率的に資産を増やせることがわかる。Bコースの場合は、毎月1万円を積立投資したとすると、投資元本120万円に対して積立投資評価額は302万円になっている。
(出所)投資信託協会のデータを使って筆者作成
ただ、毎月の分配金を受け取るメリットも大きい。毎月決算型のDコースが最も人気があるのも、その表れだろう。分配金を出しても評価額がプラスになっていることも評価できる点だ。
執筆/ライター・記者 徳永 浩