多くの世代で人気の外国株投資信託、高齢層は日本個別株式
続いて「新NISAで何に投資しているか」については、外国株投信が31%とトップ、続いて日本個別株式30%、バランス型投信18%の順となった。高齢層(53~64歳)では日本個別株式が33%でトップだが、それ以外の年代では外国株投信が最多。バランス型投信は年代が上がるにつれ支持が高まっている。 外国株投信については、実に5人に4人がNISA口座を通じて投資している。
投資を「増やす人」と「減らす人」に分かれる理由は?
調査では「投資を増やした理由」「減らした理由」も聞いている。「投資を増やした人」の理由は「新NISAの開始」が58%と最も多かった。以下「インフレ」33%、「投資知識増」26%と昨年と同じ順で続いた。
一方、「投資を減らした人」の理由では「インフレ」が35%と最も多かった。「インフレ」のほか、「相場変動」「収入減」と理由は同じでも、投資を増やす人もいれば逆に減らす人もいる点は昨年と同様だった。
そこでクロス分析による金融リテラシーとの関連性を見ると、例えば相場変動に関しては、変動時に投資を増やした人の88%が、自らの金融リテラシーが高いと回答。逆に投資を減らした人は、金融リテラシーが低いと回答する割合が高かったことが分かった。このことからは、今後金融教育がより普及すれば、相場が動いたときに投資を増やす人が増加する可能性も期待できそうだ。
そのほか、年収が多いほど投資額を増やす割合が高くなるというデータも出ており、「NISAのような制度の整備、金融教育、投資の元手となる賃上げ、この3つがそろえば資産運用立国が進むのでは」と浦田氏は見解を示した。
お金に関する情報の入手ルートについては、金融資産額別に顕著な傾向が見られた。資産額が増えるにつれ、ニュースWEBや金融機関、雑誌、新聞、本、FP(ファイナンシャルプランナー)などから情報を入手するという回答が多くなった。一方でSNS、TV・ラジオは平均して高いものの、資産額が増えると逆に減る傾向が見られた。