せっかくならiDeCoを活用してほしい

冒頭でも触れましたが、iDeCoの掛金限度額が12月から拡大されます。また、2025年以降も確定拠出年金に関する良い改正が期待されているため、できるだけ早く利用することをおすすめします。

「投資をしたくないので、確定拠出年金も利用しない」とお考えの方もいるでしょうが、実は多くの人にとってメリットが大きい制度が確定拠出年金なのです。そこで、iDeCoの税制優遇効果について再度確認してみましょう。

iDeCoには、自分が積み立てた額をそのまま所得から控除できる仕組みがあります。企業型確定拠出年金(DC)のマッチング拠出にも同様の効果があるのですが、全額が控除対象となり、その年の所得税と翌年の住民税が軽減されます。具体的な軽減効果を示した早見表を確認してみましょう。

出所:著者作成

上の表で所得税率が10%のケースを見てみると、月2万円(年間24万円)をiDeCoで積み立てる場合、年間2万4000円の節税効果があることが分かります。10年で24万円、20年で48万円、30年で72万円。たとえ投資信託でなく「預金商品を積み立てる」と選択をしたとしても、積み立てている間ずっと上表の節税効果を得られるのです。

しかも、給与や所得が大きくなれば、その分戻ってくる効果も大きくなります。大きなメリットだと思いませんか?

もし現在、自動移換されていて以下の書類が届いている方は、
・【確定拠出年金に関する重要なお知らせ(自動移換通知)】
・【確定拠出年金に関する重要なお知らせ(定期通知)】
  

年金資産の管理・手続きを担っている特定運営管理機関に連絡をしてください。手続き方法などを説明していただけます。連絡先は以下になります。

自動移換者専用コールセンター 03-5958-3736 【平日 9:00~17:30】

特定運営管理機関 https://www.jidoikan.jis-t.co.jp/

確定拠出年金は、個人型でも企業型でも、今では持ち運びができるようになっています。だから放っておくのはもったいない時代です。

出所:著者作成