2つの枠で買えば資金を早く投資できる

つみたて投資枠と成長投資枠で同じ商品に投資する主なメリットは、資金を早く投下できることです。資金を早く投じることで、より大きなリターンにも期待できます。

新NISAでは累計で最大1800万円まで投資できます。1800万円はつみたて投資枠だけでも投資可能です。

ただし、つみたて投資枠のみで1800万円を投資する場合、最短でも15年かかります。つみたて投資枠は年間で120万円までしか投資できないからです。しかし、年間240万円まで投資できる成長投資枠も併用すれば、最短5年で1800万円を投資できます。

資金を早く投じると、より大きな利益に期待できる場合もあります。例えば利回り3%の商品に1800万円まで積み立てる場合、毎年120万円を投じると20年目の利益は787万円です。しかし毎年360万円ずつ積み立てるなら、20年目の利益は1178万円に増加します。

【新NISAの運用シミュレーション(利回り:3%)】

 

成長投資枠では個別の株式にも投資できる

新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の対象商品に共通する銘柄なら、同じ商品を2つの枠で投資できます。2つの枠を併用することで、片方の枠のみを利用するよりも資金を早く投資できるメリットがあります。

資金を早く投じると、リターンの向上に期待できる場合があります。資金に余裕がある人は、いずれかの枠のみを利用するのではなく、2つの枠で同時に投資してみてはいかがでしょうか。

なお、つみたて投資枠は対象商品が投資信託に限られますが、成長投資枠は個別の株式にも投資できます。2024年5~7月期決算の売上高が四半期ベースで過去最高を更新したエヌビディアなど、特定の企業に投資したい人は成長投資枠を個別株式への投資のために活用することを検討しても良いでしょう。