【新NISAで個別株投資】成長投資枠を使って投資できる

新NISAのつみたて投資枠で購入できるのは「長期・積立・分散」に適した投資信託のみですが、成長投資枠では年間240万円を上限とし、投資信託だけでなく上場株式にも投資することができます。そして、新NISAでは成長投資枠で取引した個別株から得た運用益や配当金も非課税扱いです。

なお、証券会社によっては個別株の単元株や単元未満株の売買手数料を無料にするサービスも実施しています。個別株を低コストで売買できる環境が整いつつあり、これを活用しない手はありません。高配当銘柄を長期保有し、配当金を無税で受け取るというのは、新NISAを活用した個別株投資の代表的な手法といえるでしょう。

注意すべき点は、成長投資枠の年間投資枠は240万円が上限だということです。枠を超える金額の投資はできませんし、個別株を売却しても、空いた分の枠を同じ年に再利用することはできません(翌年には可能)。頻繁に個別株を売買すると、あっという間に投資上限に達するので、新NISAは短期~中期の取引には向いていません。

また、新NISAで購入した金融商品で損失が生じても、課税口座などとの損益通算(損失と利益を相殺すること)や繰越控除(損失を翌年に繰り越すこと)はできません。そう考えると、成長投資枠で値動きの激しい個別株を買うのはリスクが高く、むしろ中長期で値上がりが期待できたり、業績が安定している高配当銘柄を保有し続けるのがよさそうです。