パーパス(存在意義)を業界に先駆けて導入

世界の各拠点で業務に取り組むインベスコの社員にとって、共通のパーパスを持つことは大変重要です。日々の業務に何のために取り組むのか、また会社として進む方向性を明確にする道しるべとなっているのが次のパーパスです。

「素晴らしい投資体験を通じて、人々の人生をより豊かなものにしていきます」

では、このパーパスとは何でしょうか。パーパス(Purpose)という言葉は「目的」という言葉に訳されることが多いものの、同社では「存在意義」と定義しています。パーパスを掲げることで仕事へのやりがいやエンゲージメントが向上する効果もあり、定期的にワークショップなどを行いながら社内への浸透を図っています。金融機関の中でパーパスを定めている企業はあまり多くありませんが、インベスコは2015年、業界に先駆け導入しています。

組織として「何をどのようにするのか(What)」だけではなく、「なぜそれをするのか(Why)」を共通認識としてもつことが、今後の成長に不可欠だと考えたからです。「“なぜその事業を営むのか(Why)”という目的についてまで説明できる企業は限られます。こうした企業は“存在意義主導”、つまり社員の意欲が高まる核となる信念や明確な目的意識を持っており、これがパフォーマンスを発揮する基盤となっていると考えています」と同社の日本法人インベスコ・アセット・マネジメントでマーケティング本部長を務める長谷川愛さんは語ります。

世界各地で切磋琢磨し運用力に磨き

カルチャーとして、運用業務への専念、思考の多様性、高い向上心という3つの特性を持つ同社。運用だけを会社の業務として考える独立系の資産運用会社であり、そのことは1人のCIO(最高情報責任者)が全世界の戦略を見るようなことはなく、思考の多様性が担保され、各運用拠点がしのぎを削りながら、それぞれの運用戦略ごとにその運用力に日々、磨きをかけていることから分かります。

また、「高い向上心を持って顧客に向き合い、そのニーズを満たすために、運用だけではなく、営業、プロダクト、マーケティング、レポーティング、その他のバック部門も含めて全体で取り組むよう日々、切磋琢磨しています」と長谷川さん。