株価は反発できるか 成長率の鈍化が懸念
最後に株価の状況も見ておきましょう。
モノタロウの株価は、長期的には下落傾向にあります。2021年2月に3400円台半ばまで買われたあとに値下がりが強まり、足元では約2100円程度で推移しています。もっとも、2023年の後半は1200円台まで下落していたことから、足元は反発局面にあるといえそうです。
【モノタロウの株価と株価指標】
・株価:2115円(2024年7月末終値)
・予想PER:41.8倍
・実績PBR:12.1倍
※予想PERは2024年12月期ベース(1株あたり予想純利益50.51円)、実績PBRは2023年12月期ベース(1株あたり純資産173.94円)
株価が下落した要因の一つは成長の鈍化にあると考えられます。
モノタロウの売り上げは右肩上がりに増加していますが、そのペースには陰りが見られます。月次売上高は、2022年までは平均して約20%増加していました。しかし2023年以降はおおむね10%台前半で推移しています。
PERやPBRの水準から、モノタロウは足元の業績ではなく、将来の成長が期待されて買われていると考えられます。高い成長率が再確認できれば、株価の回復は本格化するかもしれません。
文/若山卓也(わかやまFPサービス)