業績は快走、今期も増収増益の計画 大企業が新しい成長ドライバーに
モノタロウの直近の業績をもう少し詳しく見てみましょう。
2023年12月期の概要は以下の通りです。売上高は注文単価の上昇などから増加しました。費用は広告宣伝費や減価償却費が増加した一方、業務委託比率や通信費が抑えられ、販管費率は前期と同水準に収まっています。この結果、売上高の伸びを主因に営業利益および純利益は増加しました。
【モノタロウの業績(連結、2023年12月期)】
・売上高:2542億円(+12.5%)
・営業利益:313億円(+19.4%)
・純利益:218億円(+16.9%)
※()は前期比
売り上げは、特に大企業向けが好調でした。
モノタロウは国内顧客を事業規模別に整理し公表しています。それによると、売上高の成長率は大企業向けほど高いことがわかります。
【顧客規模別の前年比売上高成長率(2023年)】
・マイクロ:0%(売上高構成比10%)
・スモール:9%(同40%)
・ミッド:15%(同25%)
・ラージ:25%(同25%)
※マイクロ:個人事業主・一般消費者、スモール:売上20億円未満法人、ミッド:売上300億円未満法人、ラージ:売上300億円以上法人
モノタロウが大企業向けサービスを本格化させたのは2010年のことです。間接材を企業単位で発注できる購買管理システムを提供しており、導入企業は2800社を突破しています(2024年3月末)。
今期(2024年12月期)も大企業向けの伸びを予想します。大企業連携による売上高はモノタロウ単体で28%成長し、売上高に占める割合は31.6%(前期は27.7%)に達する見込みです(出所:モノタロウ 決算説明会資料(2024年12月期第2四半期)。
モノタロウはこれまで中小企業をターゲットに成長してきました。大企業向けのサービスは、モノタロウの新しいドライバーといえそうです。
【モノタロウの業績予想(連結、2024年12月期)】
・売上高:2864億円(+12.7%)
・営業利益:358億円(+14.4%)
・純利益:250億円(+15.1%)
※()は前期比