◆エヌビディアの組み入れ比率30%超の「世界半導体株投資」

「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」は、レバレッジ型を除く全ファンドの中で、2024年5月末現在で過去1年、5年、10年のリターンがトップという素晴らしい成績を残しているファンドだ。「半導体」という特定の産業に特化した運用を行うファンドだけに、人気化には時間がかかったものの、さすがに長期にわたって高いパフォーマンスを続けているという実績が評価されるようになり、純資産残高も4400憶円を超えてきた。同ファンドの特徴は、5月末現在で米エヌビディアの組み入れ比率が30.80%と、確信をもって大きく組み入れていることだ。生成AI向けの半導体メーカーとして世界をリードする存在であるエヌビディアの今後の成長を確信している投資家には、非常に魅力的な投資対象になっている。

◆市場最高値更新のS&Pのリターンを享受する「S&P500トップ10」

また、「Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式)」は、米国主要株価指数である「S&P500」構成銘柄の中で、株式の時価総額が上位10銘柄で構成するインデックスに連動するインデックスファンドだ。5月16日に新規設定されたばかりだが、6月になっても基準価額が上昇し、すでに純資産総額は約335億円になった。米国の巨大テクノロジー企業を指す「マグニフィセント・セブン」が昨年来の注目を集め、その割高感を指摘する声も出始めているものの、現在に至るまで、トップ10銘柄の株価は堅調に推移している。2024年4月末現在の組み入れ銘柄は、マイクロソフト、アップル、エヌビディア、アマゾン、アルファベット、メタ・プラットフォームズ、バークシャー・ハザウェイ、テスラ、ユナイテッドヘルス、ジョンソン&ジョンソンとなっている。いずれも業界を代表する企業だ。同ファンドは、スタートダッシュに成功したが、今後も勢いを保ち続けられるか注目したい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩